「l3スイッチ」と「ルーター」はどちらもネットワークの構成に必要な機器ですが、両者の機能や役割は異なります。

本記事では、両者の機能を理解するうえで重要となる「スイッチ」の基本的な役割について解説したうえで、l3スイッチとルーターの違いをわかりやすく解説。

それぞれのメリット・デメリットについてもご紹介していきます。

そもそもL3スイッチとは?

まずは、ネットワークを構築するうえで重要な概念となる「スイッチ」の特徴と役割について確認しておきましょう。

スイッチをひと言で表現すると、「データを宛先に振り分ける機能」のことです。複数の端末に効率的にデータ転送をして、データの衝突が起きないように交通整理します。

ネットワーク内のデータには、「MACアドレス」と呼ばれる12ケタのユニーク番号と「IPアドレス」が記載されており、スイッチはこれらの情報を記録。学習した情報を元に、正しくデータを振り分けます。

インターネットに接続する機器を増やせるのはハブと同様ですが、ハブはデータ振り分け時に送信先を指定することができません。その点、スイッチは必要な端末だけにデータを送ることが可能です(現在ではスイッチング機能があるハブも多いため、違いはほとんどありません)。

l3スイッチとルーターの違いは?

続いて、l3スイッチとルーターの違いについて解説します。

  • l3スイッチはLAN同士を接続する機器
  • ルーターはLANとWANを接続する機器

どちらも、異なるネットワークにデータを送信する際に最適な経路を決める「ルーティング機能」を有していますが、下記の様にその対象が異なります。

l3スイッチはLAN同士を接続する機器

l3スイッチは、社内などの限定したエリア(LAN)で使われるネットワーク同士を接続する機器です

接続できる端末数が多く、スイッチング機能があるためデータを効率よく各端末に振り分けられるというメリットがあります。

また、VLAN(バーチャルLAN)と呼ばれる仮想のLANネットワークを作る機能もあり、接続している端末を仮想のグループに分割して、あたかも複数のLANネットワークを構築しているように管理することが可能です。

ただし、後述するようにl3スイッチにはWANとLANを接続する機能がないため、それ単体でインターネット接続をすることができません。あくまで、社内LANなどの内部ネットワーク同士を接続するための機器であり、ネットワーク内の端末をインターネットに接続するためには別途ルーターが必要となります。

ルーターはLANとWANを接続する機器

ルーターは、社内LANとWANとを接続するための機器です。WANは「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)」を略称で、インターネットなど遠く離れたエリアと接続されたネットワークを指します。

一般家庭の場合は企業のように非常に多くの端末同士でネットワークを構築する必要がないため、通常はONU(光回線終端装置)とルーターがあればインターネット環境は整います。パソコンやスマホを複数台インターネットに接続したい場合は、無線LANに対応したルーターを接続してください。

ルーターの種類や詳細な内容については、以下の記事で詳しく解説しています。

ルーターとハブの違いをわかりやすく解説!役割や接続方法は

l3スイッチのメリット・デメリット

l3スイッチには、次のようなメリットとデメリットがあります。

  • メリットはポート数の多さと処理速度
  • デメリットは価格が高額

メリットはポート数の多さと処理速度

l3スイッチのメリットは、ポート数の多さ(接続できる端末の多さ)と処理速度が速い点にあります。端末数が多い企業などで重宝され、各端末を直接ルーターに接続するのではなく、l3スイッチを間に挟むことでデータのやり取りを効率化しています。

デメリットは価格が高額&LANポートしかない

デメリットは、高額だという点です。家庭用のルーターは約5,000円/台で購入できますが(ただし、法人用のルーターは高額です)、法人向けのl3スイッチの価格は十万円~/台ほどとなります。

また、LANポートしか付いておりません。l3スイッチ自体に無線LAN機能は搭載されていないため、各端末を無線接続でつなぎたい場合は別途無線LANアクセスポイントが必要です。

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まとめ

l3スイッチはLAN同士を接続する機器、ルーターはLANとWANを接続する機器です。l3スイッチが必要となるのは、企業など多数の端末でLANネットワークの構築が必要なケースとなります。