Wi-Fiに接続したときに、デバイスの画面上に「安全性の低いセキュリティ」という警告のメッセージが表示されたことはないでしょうか。「安全性の低いセキュリティ」という警告は、無視すると様々なリスクに繋がる可能性があります。
※NURO 光ご利用中のお客さまでWi-Fi接続時に「安全性の低いセキュリティ」と表示される場合はこちらをご確認ください。
本記事では「安全性の低いセキュリティ」の意味と、原因やリスク、対処法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
Wi-Fiの「安全性の低いセキュリティ」とは
デバイスをWi-Fiに接続した際、画面上に「安全性の低いセキュリティ」と表示されるケースがあります。「安全性の低いセキュリティ」というメッセージは、接続したWi-Fiにセキュリティに関する危険があることを意味する警告です。
Wi-Fiは、通信の内容を外部から不正に読み取られないように、様々な方式で暗号化されています。しかし中には、脆弱な暗号化方式や認証方式が使われている場合があります。そういったWi-Fiに接続した場合、「安全性の低いセキュリティ」という警告のメッセージがデバイスの画面上に表示されるケースがあります。
Wi-Fiの「安全性の低いセキュリティ」が表示される原因
「安全性の低いセキュリティ」という警告がWi-Fi接続時に表示される原因として、主に以下の3つが考えられます。
・Wi-Fiの暗号化方式の安全性が低い
・Wi-Fiの暗号化アルゴリズムの安全性が低い
・Wi-Fiに鍵がかかっていない・認証方式が弱い
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
Wi-Fiの暗号化方式の安全性が低い
暗号化とは、情報の安全性を保つために、データを第三者が読めない形に変換する技術のことです。代表的な暗号化方式にAES、TKIP、WEPが挙げられます。
暗号化方式 | 概要 |
AES | ・脆弱性のあったWEPの暗号化方式を抜本的に見直した高度な暗号化方式を採用しており、解読難易度が非常に高い ・WEP、TKIPと比較しても安全性の強度が高いとされている |
TKIP | ・WEPよりも解読難易度を向上させた暗号化方式 |
WEP | ・解読の可能性を含む暗号化方式とされており、脆弱性がある |
WEPのような、古い暗号化方式が使われているWi-Fiに接続すると「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示される可能性が高くなります。
Wi-Fiの暗号化アルゴリズムの安全性が低い
暗号化アルゴリズムとは、暗号化処理の規則や手順のことです。暗号化アルゴリズムには、その種類に応じて以下のような安全性の差があり、上位のものほど安全性が高いとされます。
・WPA3(AES)
・WPA2(AES)
・WPA2(TKIP)
・WPA
・WEP
安全性が低いWEPやWPAといった暗号化アルゴリズムが使われているWi-Fiにデバイスを接続すると、「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示される可能性があります。
Wi-Fiに鍵がかかっていない・認証方式が弱い
Wi-Fiに鍵がかかっていない場合、接続時にパスワードなどを入力しなくても誰でもインターネットにアクセスできてしまうため、「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示されるケースがあります。
また、認証方式が弱い場合でも「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示される可能性があります。代表的なWi-Fiの認証方式は、IEEE802.1x、PSK、Web認証の3つです。
認証方式 | 概要 |
IEEE802.1x | ・主に企業や法人で利用される ・非常に安全性が高い |
PSK | ・家庭用のWi-Fiルーターなどで利用される ・比較的安全性が高い |
Web認証 | ・主にフリーWi-Fiで利用される ・安全性が低い |
フリーWi-FiなどでWeb認証が使われている場合は、セキュリティが強固なWi-Fiとはいえないため、接続する際は十分に注意しましょう。
Wi-Fiの「安全性の低いセキュリティ」表示を無視した場合の3つのリスク
「安全性の低いセキュリティ」という警告を無視してしまうと、以下のようなリスクが考えられます。
・情報を盗み見される
・Wi-Fiを無断で使用される(タダ乗り)
・Wi-Fiルーターを乗っ取られる
それぞれのリスクについて、詳しく解説します。
情報を盗み見される
「安全性の低いセキュリティ」と警告が表示されたWi-Fiを使用した場合、パソコンやスマホの通信内容が悪意のある第三者に盗み見られる可能性があります。
閲覧したWebサイトなどの情報だけでなく、使用したIDやパスワード、クレジットカード情報など、個人情報が流出する危険性もあるため注意が必要でしょう。
通信の内容が外部に流出すれば、不正アクセスやクレジットカードの不正利用などの被害に遭う恐れもあります。
Wi-Fiを無断で使われる(タダ乗り)
「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示されるWi-Fiは、暗号化方式や認証方式が弱く、外部からでも容易に接続できてしまう可能性があります。
もし、自宅のWi-Fiで「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示された場合、悪意のある第三者によってWi-Fiが無断使用(タダ乗り)されてしまう可能性が否定できません。
情報の盗み見といったリスクだけでなく、回線のデータ容量を消費されてしまう危険性もあります。
Wi-Fiルーターを乗っ取られる
古い認証方式や暗号化方式が使われている場合、Wi-Fiルーター自体が乗っ取られてしまう危険性も考えられます。
乗っ取りによって、Wi-Fiルーター本体の設定を不正に書き換えられたりするケースもあります。
Wi-Fiルーターが乗っ取られると、マルウェアの拡散などのサイバー攻撃の踏み台として悪用される可能性もあるため、自身だけでなく第三者にも被害を及ぼしてしまう事態にもなりかねません。
Wi-Fi接続時に「安全性の低いセキュリティ」が表示されたときの対処法
ここからは、「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示された場合の対処法として、以下の4つを紹介します。
フリーWi-Fiの利用を避ける
Wi-Fiルーターの設定を変更する
中継器を外す
最新のWi-Fiルーターを導入する
一つずつ解説していきますので、詳しく見ていきましょう。
フリーWi-Fiの利用を避ける
「安全性の低いセキュリティ」が表示される前に、安全性の高いWi-Fiへの接続を心がけましょう。とくに重要な情報を扱う場合は、カフェなどで提供されているフリーWi-Fiの利用はできるだけ避けるのがおすすめです。
フリーWi-Fiは認証が弱く、誰でも利用できるケースが多いため、仕事でパソコンを使う場合など、重要な情報を扱う場合は接続を避けることを推奨します。
重要な情報を扱う場合は、鍵付きでパスワードの入力が求められるWi-Fiを利用しましょう。
Wi-Fiルーターの設定を変更する
古い暗号化方式・暗号化アルゴリズムを利用している場合は、リスクを避けるために最新のものへと変更しましょう。また、ファームウェアのアップデートによってセキュリティのリスクが改善されるケースもあるため、設定変更とあわせて実施してみてください。
一般的に、暗号化方式・暗号化アルゴリズムの変更やファームウェアのアップデートは、Wi-Fiルーターの設定画面から変更できます。詳しい設定方法はメーカーや機種によって異なるため、Wi-Fiルーターのマニュアルやメーカーの公式HPを参照し、正しい手順を確認してから実施しましょう。
中継器を外す
Wi-Fiの中継器が原因となって、「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示されるケースがあります。中継器とは、Wi-Fiルーターの電波を受信して再発信し、離れた場所へと電波を届けられる機器のことで、広い家の中でも隅々までWi-Fiを届かせる効果が期待できます。
自宅で中継器を使っていて「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示された場合は、接続を一時的に切断し、親機となるWi-Fiルーターの方に接続し直してみましょう。親機には問題がなくても、中継器になんらかの問題がある可能性があります。
最新のWi-Fiルーターを導入する
古いWi-Fiルーターの場合、最新の暗号化方式や暗号化アルゴリズムに設定を変更できない可能性も考えられます。利用しているWi-Fiルーターや中継器が古い場合は、最新のものへの買い替えがおすすめです。回線事業者からレンタルしたものを使っている場合は、事業者に相談してみましょう。
Wi-Fiルーターは種類が多く、買い替えを検討していても正しい選び方がわからない方も多いかもしれません。下記の記事ではWi-Fiルーターの選び方を詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Wi-Fiの「安全性の低いセキュリティ」が表示されたときは無視せず対処しよう
Wi-Fiに接続したときに「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示された際に、この警告を無視すると情報の盗み見や乗っ取りといった被害に繋がる場合があります。
「安全性の低いセキュリティ」という警告が表示された際は、Wi-Fiルーターの設定変更や最新のWi-Fiルーターへの買い替えなど、適切な対処法を実施しなければなりません。大切な個人情報の流出を防ぐためにも、安全性の高いインターネット環境を整備しましょう。
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