お風呂、トイレ、食器洗いといった毎日の生活を少し意識するだけで、水道代を節約することができます。
この記事では、水道代の内訳を解説するとともに、日常生活の5つのシーンで意識したい節水方法を詳しく解説。
それぞれのシーンごとに複数の節水方法をご紹介していきますので、ぜひ簡単にできることから取り組んでみてください。
まずは自宅の水道料金をチェック
水道料金は基本的に2カ月に一度検針されて、そのたびに利用料金が請求されます。
自宅に請求書が届いたら、「自分の家では、どれくらいの水道代がかかっているのか」をチェックし、前回の分の水道代との比較をする習慣を付けましょう。
水道代は、「水道料金」と「下水道料金」の2つに分類できます。ここからは、東京都を例に両者の内訳について解説していきたいと思います。
水道料金の内訳
水道料金の内訳は、基本料金と従量料金です。
〇基本料金
口径 | 13mm | 20mm | 25mm |
基本料金 | 860円 | 1,170円 | 1,460円 |
水道代の基本料金は水道メーターの口径(太さ)によって異なります。口径が太いほど多くの水を引き込むことができるため水圧の低下が起こりにくく、安定した利用が可能です。
ただし、その分基本料金は高くなります。この基本料金は道使用量に関わらず毎月かかり、毎月の検針票で確認できます。
一般的な家庭の水道メーターの口径は、13mm~25mmです。
〇従量料金
水道使用量 | 1m3あたりの単価 |
1m3~5m3 | 0円 |
6m3~10m3 | 22円 |
11m3~20m3 | 128円 |
21m3~30m3 | 163円 |
31m3~50m3 | 202円 |
51m3~100m3 | 213円 |
101m3~200m3 | 298円 |
200m3~1,000m3 | 372円 |
1,001m3以上 | 404円 |
従量料金は、水道水の使用量に応じてかかる料金のことで、文字とおり使用量が増えれば増えるほど1㎡あたりの単価が高くなる従量課金制となっています。
使用量が少なければ少ないほど単価が低くなるため、現在水道を使いすぎている方が節水すると、節約効果を感じやすいのではないでしょうか。
下水道料金
トイレの排水に使用される下水道は、通常の水道よりもやや割安な料金設定となっています。
下水道使用量 | 基本料金 |
0m3~8m3 | 560円 |
下水道使用量 | 1m3あたりの単価 |
9m3~20m3 | 110円 |
21m3~30m3 | 140円 |
31m3~50m3 | 170円 |
51m3~100m3 | 200円 |
101m3~200m3 | 230円 |
201m3~500m3 | 270円 |
500m3~1,000m3 | 310円 |
1,001m3以上 | 345円 |
東京都水道局のHPには下水道の料金に関して基本料金という記載はありませんが、毎月560円は下水道の使用量に関わらず請求される金額ですので、実質的な基本料金と考えておきましょう。
9㎡を超えた量に関しては、使用量に応じて単価が上がる従量課金制となっています。
水道代を抑えるポイント
では、ここからは日常生活の中で水道代を抑えるポイントをご紹介してきます。意識すべきは、以下の5つのシーンにおける節水です。
・お風呂で節水
・キッチンで節水
・洗濯で節水
・トイレで節水
・洗面所で節水
それぞれのシーンごとに、試していただきた節水方法が複数あります。1つずつ、細かく確認していきましょう。
お風呂で節水
お風呂で意識したい節水方法は、以下の3点です。
・浴槽の残り湯を有効利用する
・節水シャワーヘッドを使用する
・家族構成によってお風呂とシャワーを使い分ける
浴槽の残り湯を有効利用する
お風呂に入ったあとの残り湯は、そのまま捨てずに有効利用しましょう。例えば、残り湯を洗濯や掃除(水拭き)に利用することで、水道代を節約できます。
節水シャワーヘッドを使用する
既存のシャワーヘッドを節水機能付きのシャワーヘッドに交換するだけで、水道代の節約になります。
節水シャワーヘッドの中には、塩素除去機能、マイクロナノバブル機能、流量調節機能など、さまざまな効果を期待できるものもありますので、ぜひお気に入りを探してみてください。
家族構成によってお風呂とシャワーを使い分ける
家族が多い家庭は、シャワーではなくお風呂に入った方が高い節水効果が得られます。一人暮らしの方は、お風呂にお湯を張るよりもシャワーを浴びるだけにとどめた方が節水になります。
家族構成によって、お風呂とシャワーを使い分けましょう。
>>お風呂とシャワーで水道代・ガス代・電気代を節約する10の方法
キッチンで節水
キッチンでの節水方法を3つ、ご紹介します。
・食器の溜め洗いをする
・食器洗いの際は洗いおけを使用する
・食洗器を使う
・キッチン用の節水蛇口を使用する
食器の溜め洗いをする
食器は、汚れ物が出るたびにこまめに洗うよりも、ある程度溜めてから一気に洗う方が水道代を抑えられます。その際は、洗いおけににつけた段階で軽くこすり洗いをして、大まかな汚れを先に落とすことも大切です。
食器洗いの際は洗いおけを利用する
食器を洗うときは、水道を流しっぱなしにしないようにしましょう。洗いおけを用意して、その中の水で洗うことで、水道代の節約ができます。
食洗器を使う
食洗器を使うことで、より少ない水での洗浄が可能になります。初期投資としてのお金は必要ですが、食洗器を置くことで今後の長期的な水道代節約に繋がります。
キッチン用の節水蛇口を使用する
食洗器ほど初期費用をかけられない方は、節水蛇口の使用がおすすめです。性能によって値段は大きく異なりますが、節水機能のみであれば1,000円前後で購入可能です。
洗濯で節水
洗濯での節水方法を3つ、ご紹介します。
・洗濯物はまとめて洗う
・お風呂の残り湯を使う
・洗濯機の買い替え時はドラム式を
洗濯物はまとめて洗う
洗濯機は、洗う物の量が多くても少なくても、使用する水の量はほとんど変わりません。そのため、洗濯物は、こまめに洗うよりもある程度溜めてからまとめて洗うようにしましょう。
ただし、洗濯物を溜めすぎると汚れが落ちにくくなるため、7割~8割程度溜まるごとに洗うようにしてください。
お風呂の残り湯を使う
お風呂の節約方法の項目でもお話ししましたが、洗濯にお風呂の残り湯を使うことで、水道代が節約できます。
洗濯機の買い替え時はドラム式を
新しく洗濯機を購入する際には、縦型のものではなくドラム型のものを選びましょう。縦型のものよりも、高い節水効果が得られます。
トイレで節水
トイレでの節水方法を3つ、ご紹介します。
・レバーの大小を使い分ける
・二度流しをやめる
・節水型のトイレに変える
レバーの大小を使い分ける
トイレのレバーの大小を使い分けましょう。一般的なトイレには、13リットルのタンクが付いており、「大」のレバーでは13リットルの水が流れます。
一方で、「小」のレバーでは、6リットルの水に抑えられるため、使用状況に応じてレバーを使い分けて節水しましょう。
二度流しをやめる
トイレの音を気にして用を足している最中に水を流している方は、それを控えましょう。どうしても音が気になる方は、トイレの音消しグッズなどを購入してトイレに設置するようにしてください。
トイレの音消しはスマートフォンのアプリにもありますので、それらを利用するのもおすすめです。
節水型のトイレに変えるのも手
トイレを節水型のものに変えるのも1つの手です。節水トイレのタンクは小さいため(4.8リットル)、節水型のトイレに変更するだけで水道代を節約できます。
洗面所で節水
洗面所での節水方法を3つ、紹介します。
・洗顔や手洗いには洗面器を使う
・コップに溜めた水で歯みがきをする
・節水コマを蛇口に取り付ける
洗顔や手洗いには洗面器を使う
洗顔や手洗いのときに、水を出しっぱなしにしないようにしましょう。食器洗いのとき同様に、洗面器などに水をためて、そこで洗顔や手洗いをすると水道代の節約につながります。
コップに溜めた水で歯みがきをする
歯みがきのときにも、コップに溜めた水でブラッシングを行いましょう。衛生的に気になる方は、せめて歯みがき時に水を流しっぱなしにせずに、こまめに止めるようにしてください。
節水コマを蛇口に取り付ける
洗面所に限らないことですが、蛇口に節水コマを取り付けるのも1つの手です。節水コマは、蛇口内部に取り付けることで、蛇口から出てくる水量を減らす効果があります。
ただし、節水コマの取り付けが可能なのは、蛇口をひねって回すタイプのハンドル式のみです。レバー式の蛇口には取り付けできませんので、注意しましょう。
ハンドル式の場合は、キッチンの節水でご紹介した節水蛇口がおすすめです。
まとめ
水道代を節約する方法は、他にも洗車時の工夫としてホースの代わりにバケツにするなど日常生活の中にたくさんあります。日々の暮らしの1つ1つを意識しながら、無理のない節水を心がけてください。