「2階に上がるとWi-Fiが弱くなる」「特定の部屋だけWi-Fiがつながらない」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。場所によってWi-Fiが届きにくくなるご家庭では「メッシュWi-Fi」の構築がおすすめです。
本記事では、メッシュWi-Fiの概要やメリット・デメリットをご紹介します。メッシュWi-Fiがおすすめな人の特徴や、導入する際の注意点についても解説するので、ご自宅のWi-Fiの安定性でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
メッシュWi-Fiとは|中継器との違い
メッシュWi-Fiとは、網目(メッシュ)のようにネットワーク機器がつながり合う通信形態のことです。メッシュ機能のある複数のルーターでアクセスポイントを構築することで、より広い範囲で安定したWi-Fiを利用できるようになります。
メッシュWi-Fiを構築するには、親機となるメインルーターと子機となるサテライトルーターが必要です。サテライトルーターは、メインルーターからの電波が届く範囲内(10m程度)で、電波を届かせたい場所とメインルーターとの中間地点に設置するのがおすすめです。サテライトルーターの近くであれば、メインルーターの近くと同じように安定した通信を利用できるようになります。
メッシュWi-Fiと中継器の違い
メッシュWi-Fiとしばしば混同されるものに「中継器」があります。中継器はWi-Fiルーターの電波を受けて改めて電波を出力し、電波をより遠くへと届ける仕組みとなっています。
機能はメッシュWi-Fiと似ていますが、一般的に中継器では、親機や端末との距離に応じたネットワークの切り替えが自動で行われません。親機の電波が弱くなる場所で中継器から電波を受信したい場合は、PCやスマホの接続先を手動で切り替える必要があります。
一方のメッシュWi-Fiには「ローミング機能」が搭載されているため、電波状況が良いルーターが自動で選択され、接続の切り替えも自動で行われます。メッシュWi-Fiと中継器の違いについては、下記の記事もあわせてご覧ください。
>>メッシュWi-FiとWi-Fi中継器との違いを解説|購入するならどっち?
メッシュWi-Fiのメリット
メッシュWi-Fiには以下のようなメリットがあります。
・家全体のWi-Fiが安定する
・複数の端末を同時接続しても安定しやすい
・家全体で一つのネットワークを構築できる
・設定が簡単
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
家全体のWi-Fiが安定する
メッシュWi-Fiには、家のどこにいても安定したWi-Fiが利用できるようになるというメリットがあります。
戸建ての場合、ルーターがある階と別の階で通信が安定しなくなる、ということも珍しくありません。メッシュWi-Fiを利用することで、通常なら電波が弱くなる場所でも良好な接続状態を保ちやすくなります。
メッシュWi-Fiは中継器のように設定を変えてつなぎ直す必要がなく、近くにある子機に自動で切り替わります。広い家の場合は、子機の数を増やすことでより広い範囲をカバーすることもできるでしょう。
複数の端末を同時接続しても安定しやすい
スマホやPCなど、複数の端末を同時に接続しても安定しやすいのが、メッシュWi-Fiのメリットです。中継器を複数置いた環境では、すべての通信を親機が処理することになるため、中継器や端末が増えるほど速度が低下しやすくなります。
一方、メッシュWi-Fiを構築する場合は子機に負荷が分散されるため、複数の端末を利用しても通信が安定しやすくなります。IoT家電のように、ネットワークに常時接続する必要があるデバイスの利用にも向いています。
家全体で一つのネットワークを構築できる
メッシュWi-Fiには、複数のルーターが連携して一つのネットワークを構築するという特徴があります。家全体で一つのネットワークを構築するため、どこにいてもWi-Fiを快適に利用できます。
設定が簡単
設定が簡単なのもメッシュWi-Fiのメリットの一つです。一台ずつSSIDの設定が必要な中継器と異なり、家全体で一つのネットワークを構築するメッシュWi-Fiの場合、SSIDを新しく設定する必要はありません。
機種によって初期設定の方法は異なりますが、アプリから簡単に設定できるルーターもあります。とくに、Wi-Fi AllianceⓇの定めるメーカー共通の規格「Wi-Fi EasyMesh™」対応のルーターの場合は、「EasyMesh機能」を有効にし、使いたい場所に設置して電源を入れるだけでメッシュWi-Fiの子機として機能させることができます。
メッシュWi-Fiの利用がおすすめな人の特徴
メッシュWi-Fiの利用がおすすめな人の特徴は以下の通りです。
・Wi-Fiが安定しにくい物件に住んでいる人
・複数の端末を同時にWi-Fi接続する人
・難しい設定が苦手な人
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
Wi-Fiが安定しにくい物件に住んでいる人
メッシュWi-Fiは、構造上どうしてもWi-Fiが安定しにくい物件に住んでいる方におすすめです。2階がある戸建て物件や部屋数が多いマンション物件の場合、壁などの遮蔽物やルーターからの距離が原因となり、場所によってWi-Fiが安定しにくくなります。
メッシュWi-Fiを導入することで、親機のルーターから距離が離れている場所や、ルーターとの間に壁がある場所でも通信が安定しやすくなります。
複数の端末を同時にWi-Fi接続する人
メッシュWi-Fiは家族の人数が多い場合や、スマホやタブレットなど複数の端末を同時に利用したい場合におすすめです。通常のWi-Fiで多くの端末を同時に接続すると、一つのルーターに通信が集中して負荷が高まり、速度が低下しやすくなります。
メッシュWi-Fiの場合は子機に負荷が分散されるため、複数の端末を同時に利用しても速度低下が起こりにくくなります。接続する端末の台数を増やすとWi-Fiがどうしても遅くなってしまうという方は、ぜひメッシュWi-Fiの構築を検討してみてください。
メッシュWi-Fiは、スマートリモコンやスマートスピーカーなどのスマート家電とも相性の良い通信形態です。スマート家電によってWi-Fiへの接続端末は増えてしまうため、一台のルーターのみでは十分なパフォーマンスを発揮できないケースがあるからです。ご自宅をスマートホーム化したい場合にも、メッシュWi-Fiの構築を検討してみましょう。
難しい設定が苦手な人
Wi-Fiの品質を改善したいけどネットワーク機器やパソコンの操作に慣れていない、という方にもメッシュWi-Fiはおすすめです。
家全体で一つのネットワークを構築するため、大がかりな設定が必要なのではないかと不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、メッシュWi-Fiの設定は比較的簡単に行えます。
機器にもよりますが、現在手に入るメッシュWi-Fiルーターの多くは簡単な設定・管理機能を備えており、複雑なインターネット設定が必要ありません。専用のスマホアプリの操作で手軽に設定できる場合もあり、インターネットに慣れていない方でも利用できます。各メーカーのマニュアルやHPを参照して設定をしましょう。
メッシュWi-Fiの注意点
メッシュWi-Fiを利用する際は、以下のような点に注意が必要です。
・通信速度は契約しているインターネット回線に依存する
・導入コストが中継器よりも高額
・ルーターの互換性に気を付ける
メッシュWi-FiはWi-Fiの範囲を拡大するための仕組みなので、通信速度の向上は期待できません。通信速度は契約している事業者やプラン、機器やデバイスの性能に依存します。
メッシュWi-Fiは、ルーターのメーカーや機種にもよりますが、中継器よりも導入コストが高い傾向があります。メッシュWi-Fiルーターには親機と同等のスペックが求められるためコストが高くなりやすく、複数台用意する場合にはさらに費用がかかります。
また、基本的にメッシュWi-Fiルーターには、メーカーや規格が異なる機器同士の互換性がありません。親機と子機は同じメーカーかつ同規格のもので揃える必要があります。ただし、近年は「Wi-Fi EasyMesh™」というメーカー共通規格が登場しており、対応したルーター同士ならメーカーが違ってもメッシュWi-Fiを構築できます。
メッシュWi-Fiのデメリット・注意点については、下記の記事もあわせてご覧ください。
>>メッシュWi-Fiのデメリットや注意点を解説|メリットやおすすめも
メッシュWi-Fi導入で通信の安定性向上が期待できる
メッシュWi-Fiは、戸建て物件のように距離や遮蔽物が原因でWi-Fiの電波が弱くなってしまうご家庭におすすめです。複数の端末を同時に接続しても電波が安定しやすく、場所による安定性の差も生じにくくなるため、家全体で快適にWi-Fiを利用できるようになります。
中継器よりコストがかかるケースもありますが、性能の高さと設定の手軽さではメッシュWi-Fiの方が優れています。電波が入りづらい部屋や場所がご自宅にある場合には、ぜひメッシュWi-Fiの構築を検討してみてください。
メッシュWi-Fiは、ソニーの「つながるメッシュWi-Fi」(2ギガプランのみ)のご利用をぜひご検討ください。コンセントに挿すだけで、今までつながりにくかった部屋でも快適にインターネットをご利用いただけます。
回線の速度・安定性を改善したい場合は、メッシュWi-Fiだけでなく光回線の導入もご検討ください。
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