現在、「光回線」は自宅のインターネット回線の主役であり、2021年3月末の時点では3,500万件以上の契約数に到達など、今なお市場の拡大が続いています。

そして、光回線の伝送路として使用されているのが、「光ファイバー」です。

この記事では、光回線の高速かつ安定的な通信を実現している光ファイバーの特徴について、分かりやすく解説していきます。

光ファイバーにどんなメリットがあり、導入にはどんな工事が必要なのかといった点についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

光ファイバーとは?光回線の仕組みとはどう違う?

光ファイバーというのは光信号(レーザー光)の伝送路のことで、石英ガラスやプラスチックなどで構成されています。

1本1本は非常に細い繊維状の構造ですが、それらが束になることで大容量の情報伝達が可能となるのです。

この束状の光ファイバーケーブルをインターネット回線の用途に使用しているのが、光回線です

光ファイバー(光ケーブル)を利用した情報伝達の仕組み

それでは、光回線でインターネット接続したときにどのように情報が伝送されるかについて確認します。

光ファイバーを利用した光回線内では、情報のやり取りは光信号(レーザー光)で行われています。

一方で、動画や音楽、Webサイトといったインターネット上の情報は「電気信号」として存在しており、パソコンやスマホ端末が認識できるコンテンツも、「電気信号」です。

そのため、インターネット上のコンテンツを私たちの端末で表示する際には、以下のような変換が行われています。

サーバーから光回線への情報送信時 電気信号→光信号(レーザー光)
光回線から端末での情報受取時 光信号(レーザー光)→電気信号

光回線を自宅に引く際はONUという装置を設定する必要がありますが、ONUは光回線終端装置とも呼ばれており、ONUによって光信号から電気信号への変換が行われているのです。

現在、光ケーブルは電柱間や地下、海底に敷設されており、世界中で通信が可能となっています。光ケーブルとは、高純度なガラスやプラスチックの素材で作られた光ファイバーが束になった光ファイバーケーブルのことです。

ADSL回線やケーブルテレビとの違い

光回線が普及するまでのインターネット回線は、ADSL回線が主役でした。また、現在もケーブルテレビ回線を利用している方は、一定数いらっしゃいます。

それぞれのケーブルの特徴をまとめたのが以下の表です。

光回線 ケーブルテレビ ADSL
ケーブルの種類 光ファイバー 光ハイブリッド※ 電話回線
伝送方式 光信号 光信号
電気信号
電気信号
伝送速度 速い 普通 遅い
伝送データ量 多い 普通 少ない
  • テレビ受信用に使用される同軸ケーブルと光ファイバーを組み合わせた方式

ADSLは情報を電気信号のまま伝達する電話回線を使用しているため通信速度が遅く、光信号(レーザー光)を使用した伝達を行う光回線が最も通信速度が速いです。

また、ケーブルテレビの回線は電気信号を伝える同軸ケーブルと光信号(レーザー光)を伝える光ファイバーケーブルのハイブリッドとなっています。そのため、通信性能としてはADSLと光回線の中間のような性質を持っています。

いずれにしても、情報を光信号で伝えることができる光回線は、「高速かつ大容量」な通信を実現。テレワークが一般的になったという時代背景もあり、普及率は年々高まっています。

モバイルルーターとの違いは?

モバイルルーターとは、インターネットに接続するための小型端末のことです。基地局からモバイルルーターまでは無線で接続され、モバイルルーターを経由して複数の端末にWi-Fi接続をすることが可能となります。

工事不要で契約したその日から使え、持ち運びも可能なため外出先でも利用できため、出張が多い方やカフェなどでよく仕事をされる方に向いています。

以下の記事では、光回線とモバイルルーターがそれぞれどんな方におすすめかといった点についてまとめていますので、併せて参考にしてください。

光回線とモバイル回線(モバイルWi-Fiルーター)を比較!どちらを選べばいい?

光回線の3つのメリット

ここからは、あらためて光ファイバーを使用した「光回線」が持つメリットについて解説していきます。主なメリットは、以下の3点です。

  • 通信速度が速い
  • 通信が安定しやすい
  • 月額料金が固定で使いたい放題

通信速度が速い

光回線のインターネット網は、光ファイバーケーブルで構成されています。前述した通り、光ファイバーは情報を光信号(レーザー光)で伝送するため、長距離でも高速な通信が可能です。

光回線事業者によって異なりますが、一般的な光回線の下り速度は1Gbpsほどです。

通信が安定しやすい

光ファイバーには、外部からのノイズの影響を受けにくいといった特徴もあります。

電話回線を利用するADSL回線は自宅が基地局から離れるほど通信速度が遅くなりますが、光回線であれば基地局からの距離に関係なく高速で安定した通信が可能です。

ストレスのないネット環境に不可欠と言えますね。

月額料金が固定で使いたい放題

多くの場合、光回線の月額料金は完全定額制もしくは通信使用量に応じた段階的な定額制となっています。

完全従量制ではなく、月額料金の上限が定められているため、安心して利用できます。

また、原則として通信制限も受けません。スマホやモバイルルーターには「1日3GBまで」「3日で10GBまで」といった制約があり、オーバーすると速度制限がかかりますが、光回線にはそのような心配がなく、インターネットを好きなだけ楽しめます。

光回線の利用には開通工事が必要

メリットの多い光回線ですが、利用するには開通工事が必要となります。

申し込みすると工事日程の調整連絡があり、一般的に1か月近く待たなければなりません。すぐに利用できないのは光回線のデメリットです。

詳しい工事の内容を、「戸建て」と「マンション」に分けて以下でご説明します。

戸建て

戸建てに光回線を導入するには、自宅近くの電柱から光ファイバーケーブルを宅内へ引き込む必要があります。

引き込み作業が完了したら、光ファイバーケーブルを室内に通し、ONU(回線終端装置)を設置します。ONU(回線終端装置)の初期設定が完了したら、工事は終了です。

より詳細な内容に関しては、以下の記事を参考にしてください。

戸建ての光回線工事の流れは?できないケースや注意点を解説

マンション

マンションの場合、物件によっては最初から光回線の設備が導入されていることがあります。マンションタイプと呼ばれる、共用部分まで光回線が入っている形式です。

導入済みの光回線に加入する場合は、共用部分から各部屋まで工事をするだけで開通します。最短2週間で工事が入れますし、立会い時間も30分程度と比較的簡単です。

ただし、物件によって利用できる光回線が異なるため、事前に調べる必要があります。下記の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。

賃貸物件が光回線の工事済みか確認する方法|未導入時の対処法も解説

まとめ

光ファイバーとは、「光」の信号を伝える「ファイバー(繊維)」のことです。

光ファイバーが束になって光ファイバーケーブル(光ケーブル)となり、このケーブルを利用したインターネット回線が、光回線となります。

光ファイバーが持つ通信伝達媒体としてのメリットは大きく、光回線の普及率も年々上昇しています。