光コラボは、NTTの回線を借りる形で提供されている光回線のサービスです。光コラボの事業者は多いため、現在契約中の方や乗り換えを検討している方も多いでしょう。
本記事では光コラボにおける乗り換えの手順と注意点について解説します。実際に光コラボを利用していた方の声や、パターン別の乗り換え手順を紹介するので、必要な手続きや注意点が知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
光コラボとは
光コラボとは、NTT東日本・西日本から回線を借り受ける形で提供されている光回線のサービスのことです。NTT東日本・西日本の回線と、各事業者のオプションサービスを合わせて販売されるケースが一般的です。
以下のような光コラボ事業者と契約している方や、乗り換えを検討している方も多いのではないでしょうか。
・ビッグローブ(ビッグローブ光)
・ソフトバンク(SoftBank 光)
・ドコモ(ドコモ光)
NTT東日本・西日本の回線を使っているため、乗り換え方によっては手続きの手間をおさえられるというメリットがあります。
光コラボを利用していた人の声
実際に光コラボを利用した経験のある方にアンケートを実施しました。
【アンケート概要】
調査時期:2024年4月3日~2024年4月8日
回答数:150件
調査手法:インターネット調査
調査対象:光コラボの回線を契約した経験がある人
調査実施:インターネットリサーチ会社
光コラボを契約してよかったこと・悪かったこと
「光コラボを契約してよかったこと」(複数回答)を質問しました。
光コラボの速度と安定性を評価しているユーザーが多いことがわかります。光コラボはNTT東日本・西日本の回線を利用した光回線なので、ホームルーターやモバイルルーターといった無線による回線よりも通信品質は高めです。
あわせて、「光コラボを契約して悪かったこと・困ったこと」(複数回答)も質問しました。
半数近いユーザーが「特にない」を選択しており、光コラボの満足度の高さがわかります。料金の高さについて不満を感じている方は約19%となっており、選び方によっては経済的な負担が大きくなるケースもあります。
光コラボからの乗り換え
「光コラボからの乗り換え経験の有無」を質問しました。
<光コラボからの乗り換え経験の有無>
回答 | 割合 |
光コラボから乗り換えたことがある | 17.3% |
光コラボから乗り換えたことがない | 82.7% |
あわせて、光コラボからの乗り換え経験があるユーザーに「光コラボから乗り換えてよかったこと」を質問しました。
<光コラボから乗り換えたことのある方の口コミ>
回答者属性 | 女性・20代 |
光コラボの満足度 | やや満足 |
契約の決め手 | 前から知っていて信頼できたから |
光コラボを契約して悪かったこと・困ったこと | 回線が遅かった 月額料金が高かった |
光コラボから乗り換えてよかったこと | 利用料金が安くなった |
<光コラボから乗り換えたことのある方の口コミ>
回答者属性 | 男性・20代 |
光コラボの満足度 | やや不満 |
契約の決め手 | 月額料金が安かったから |
光コラボを契約して悪かったこと・困ったこと | 回線が安定していなかった |
光コラボから乗り換えてよかったこと | 回線速度が大きく改善した |
光コラボからの乗り換えを経験しているユーザーの中には、乗り換えによって料金が安くなった方が一定数いました。回線速度や安定性に不満がある場合も、乗り換えによって改善するケースがあります。
光コラボの乗り換えパターン
光コラボの乗り換えには主に3つのパターンがあります。
・転用
・事業者変更・再転用
・新規契約
それぞれのパターンについて解説します。
転用
転用とはNTT東日本・西日本が提供している「フレッツ光」から光コラボへと乗り換えるパターンです。光コラボはNTT東日本・西日本が提供している回線を利用するため、新しく回線を引く必要が基本的にはありません。乗り換えの際の手続きが少なく済むのがメリットです。
転用するためには、契約者本人がNTT東日本・西日本から転用承諾番号を取得し、新たな光コラボ事業へ申し込みをする必要があります。転用先によっては通信品質が悪くなるケースもあるため、事業者の選定は慎重に行いましょう。
事業者変更・再転用
事業者変更・再転用は、光コラボから他の光コラボへ、もしくは光コラボからフレッツ光へと乗り換えるパターンです。転用の場合と同じく、NTT東日本・西日本の回線をそのまま利用できるため、新たに回線工事を実施する必要は基本的にはありません。
事業者変更・再転用の際は、契約中の事業者に事業者変更承諾番号を発行してもらいます。転用の場合と同じく、乗り換えにかかる手間は比較的おさえられます。ただし、工事の必要がない場合でも、乗り換え元の事業者の解約違約金が発生することがあるため、注意しましょう。
新規契約
新規契約は、光コラボと独自回線の間で乗り換えを行うパターンです。「独自回線」とは、フレッツ光・光コラボ以外の光回線事業者が提供している回線サービスです。
光コラボから独自回線に乗り換える場合も、独自回線から光コラボに乗り換える場合も、同じ回線を使い続けられなくなるため、開通工事が必要となります。転用や事業者変更・再転用に比べると、乗り換え時に必要な手続きが多く、工事の際の空白期間にも注意しなければなりません。
事業者独自の特典やキャンペーンが提供されていることも多いため、申し込み内容によってはお得に契約できるケースも多々あります。
光コラボの乗り換え手順【転用】
一般的に、転用の場合の乗り換え手順は以下の通りです。
1. 乗り換え先の事業者を選定する
2. 転用承諾番号を自身で取得する
3. 転用先の事業者と契約手続きを行う
4. プロバイダも変更する場合、解約と新規契約手続きを完了させる
5. インターネットをつなげるために初期設定を行う
上記の手順はあくまで一例です。乗り換え先の事業者や物件の状況によって手順は異なるため、注意しましょう。転用の際は、転用先の事業者に申し込みを行えば乗り換えができます。
転用と同時にプロバイダの変更を検討している場合、契約中のプロバイダは自分で解約しなければなりません。また、プロバイダの解約手続きの際に違約金が発生する可能性もあるため、注意が必要です。
光コラボの乗り換え手順【事業者変更・再転用】
事業者変更・再転用の乗り換え手順は以下の通りです。
1. 乗り換え先の決定
2. 契約中のコラボ光提供事業者より事業者変更承諾番号を取得
3. 乗り換え先の回線に申し込みを行う
4. 回線とプロバイダが別の場合はプロバイダの解約と新規契約手続きを行う
5. インターネットをつなげるために初期設定を行う
事業者変更・再転用の場合も、手続きは比較的簡単に行えます。事業者変更承諾番号を乗り換え先の事業者に伝えて申し込みますが、転用の場合と同じくプロバイダの解約手続きは別途行わなければなりません。
事業者変更承諾番号には15日程度の有効期限が設けられており、事業者変更の手続きはその期限内に行う必要があります。有効期限を過ぎてしまうと再取得が必要となりますので、ご注意ください。
光コラボの乗り換え手順【新規契約】
一般的な新規契約の乗り換え手順は、以下の通りです。
1. 乗り換え先の決定と契約手続きを行う
2. 工事の申し込みを行う
3. 契約中の光コラボ・プロバイダの解約手続きを行う
4. レンタル機器を返却する
5. 工事を実施する
6. 初期設定を行う
新規契約の場合は基本的に開通工事を実施しなければならないため、工事の申し込みが必要です。乗り換え元の回線は、工事日が決定してから解約しましょう。
工事日を調整する前に元の回線を解約してしまうと、インターネットを利用できない空白期間が生じてしまうケースがあります。転用や事業者変更・再転用に比べて手間がかかるため、余裕をもって手続きを行いましょう。
光コラボの乗り換えの際の注意点
光コラボの乗り換えの際、注意しなければならないポイントが3つあります。
・違約金や工事費残債の支払いが必要なケースがある
・工事が必要になる場合もある
・プロバイダの変更が必要になるケースがある
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
違約金や工事費残債の支払いが必要なケースがある
工事費の残債や違約金に注意しましょう。工事費残債は工事費を分割で支払っている場合に、違約金は更新月以外で乗り換える場合に発生する可能性があります。
光回線の契約時に工事を実施した場合、工事費を月々の分割で支払うケースがあります。乗り換え時に工事費の支払いが残っている場合、残りの金額を一括で支払わなければなりません。乗り換えを検討する際は、違約金や工事費残債の有無をチェックしておきましょう。
工事が必要になる場合もある
基本的に、光コラボから独自回線に乗り換える場合は開通工事が必要になります。
光回線の開通工事には、最寄りの電柱から自宅まで光ファイバーを引き込む屋外工事と、室内に光ファイバーを引き込む宅内工事の2種類があります。外壁に穴を開けることがあるため、賃貸物件の場合は事前にオーナーや管理会社の許可を取らなければなりません。
光回線の開通に必要な工事は、物件の状況や契約する事業者によって異なります。工事内容や費用については下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
>>光回線の工事には立ち会いと穴開けが必要!内容や期間、費用を解説
プロバイダの変更が必要になるケースがある
光コラボの乗り換えの際に、プロバイダの変更が必要になることがあります。
プロバイダとは、回線を通じてインターネットに接続するためのサービスを提供している事業者のことです。インターネットに接続するには、回線事業者とプロバイダの両方が必要となります。
プロバイダ一体型の事業者も少なくないため、乗り換える時にプロバイダの変更も必要になることもあります。プロバイダの乗り換え手順については下記の記事を参考にしてみてください。
>>プロバイダの乗り換えの手順とすべきことを解説【チェックリスト付き】
光コラボから独自回線への乗り換えもおすすめ
光コラボの乗り換えには、転用と事業者変更・再転用、新規契約という3つのパターンがあり、それぞれ手順が異なります。とくに新規契約の場合、転用や事業者変更・再転用よりも手間がかかるため、事前に手順を把握しておきましょう。
独自回線への乗り換えの場合、工事の手間がかかりますが、回線が混雑しにくいため品質がよく、事業者独自の特典やキャンペーンでお得に契約できるケースも少なくありません。光コラボからの乗り換えを検討している場合は、独自回線も選択肢に入れてみてください。