ご家庭でインターネットを利用する際、「光回線にしたのに速度が遅い」「動画が止まってイライラする…」と思ったことはありませんか。光回線は、利用環境や機器の状態によって速度が大きく変わります。
本記事では、光回線の速度の基礎知識や平均速度の目安とその確認方法をわかりやすく解説します。改善するための対処法も紹介するので、自宅のインターネット環境をより快適にしたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
回線の速度を示す単位「bps」
「bps(ビーピーエス)」は「bit per second」の略で、1秒間にどれだけのデータを送受信できるかを表す、回線速度の単位です。例えば、「2Gbps」と表記されている場合、1秒間に約2G(ギガ)分のデータをやり取りできるという意味になります。
イメージとしては、郵便配達で一度に運べる荷物の量が多いほうが効率良く運べる、という状況に近いです。bpsの数値が大きいほど、短時間でより多くのデータを処理できます。
インターネット通信の「上り」「下り」
インターネットの通信には、データを送る「上り(アップロード)」と、受け取る「下り(ダウンロード)」の2つの種類があります。
上りは、写真や動画をSNSに投稿するときなど、データを送信する場面で使われます。下りは、動画視聴やWebサイトの閲覧など、データを受け取る操作が中心です。
アップロードが遅くなる原因や対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。
最大通信速度の「理論値」と「実測値」
光回線の契約プランは最大通信速度によって分けられており、1ギガ・2ギガ・5ギガ・10ギガなどが一般的です。この最大通信速度は「理論値」と呼ばれ、最も良い条件がそろった場合に出せる数値です。
しかし、実際の利用環境では、混雑状況や機器の性能などが影響するため、理論値がそのまま出ることはほとんどありません。多くの場合、実際の速度である「実測値」は理論値を下回るため、注意しましょう。
インターネットを快適に利用できる光回線の速度
インターネットを快適に利用するためには、用途に合った上り・下り速度を確保することが大切です。
例えば、動画視聴では情報の受信が中心になるため、下り速度が重要となります。一方で、SNSの投稿やクラウドストレージへのファイル送信などの場面では、上り速度も影響します。
■用途別の目安速度| 用途 | 下り(ダウンロード)速度 |
| Web閲覧 | 10〜30Mbps |
| 動画視聴(HD〜4K) | 20〜100Mbps |
| オンラインゲーム | 100Mbps以上 |
| 用途 | 上り(アップロード)速度 |
| SNS投稿(写真など) | 5〜10Mbps |
| 動画投稿 | 10〜30Mbps |
| オンラインゲーム | 30Mbps以上 |
とくにオンラインゲームでは素早い応答が求められるため、高速かつ安定した回線が欠かせません。スムーズにプレイしたい方は、回線速度だけでなく応答速度を示す「Ping値」もチェックすると良いでしょう。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>ゲームに必要なインターネット回線速度の目安は?測定方法や改善方法も解説
光回線の速度を確認する方法
光回線の速度は、Google検索で「スピードテスト」や「インターネット速度」と入力するだけで簡単に測定できます。特別なツールやアプリは不要です。
確認する際は、次の手順に沿って進めます。
【スピードテストの手順】
1.Google.comへアクセスする。
2.検索窓に「インターネットスピードテスト」と入力する。
3.表示される「速度テストを実行」をクリックする。
測定結果では、上り・下りの速度を確認できます。現在の通信状態を把握しておくことで改善が必要かどうか判断しやすくなるため、ぜひ一度試してみましょう。
光回線を実際に利用している方の声
ここでは、光回線を実際に利用した方を対象に実施したアンケートの結果をご紹介します。
【アンケート概要】
調査時期:2025年12月1日~2025年12月8日
回答数:150件
調査手法:インターネット調査
調査対象:光回線を利用している方
調査実施:インターネットリサーチ会社
実際に計測した下りの回線速度
アンケート対象者の自宅の下りの回線速度を実際に計測してもらいました。
ほとんどの方が30Mbpsを超えており、オンラインゲームをする場合の目安速度である100Mbpsを超えている方も多くいます。回線速度は契約するプランなどによっても異なりますが、前述した目安速度を満たしている方が多いという結果になりました。
実際に計測した上りの回線速度
自宅の上りの回線速度についても同じように調査しました。
全体的に下りの回線速度よりは遅い傾向がありますが、上りの回線速度は下りと比較して求められる目安速度は低いため、光回線を利用している方のほとんどの方が十分な速度を確保できているといえるでしょう。
光回線の速度が遅くなる原因
光回線は一般的に高速で安定していますが、環境によっては速度が遅くなることがあります。光回線の速度が遅くなる主な原因は、以下の4つです。
・端末の問題
・周辺機器の問題
・配線方式の問題
・回線の問題
原因がどこにあるのかを順番に探っていくことで、改善するべきポイントを明確にできます。1つずつ見ていきましょう。
端末の問題
使用している端末が古い場合、処理能力が追いつかず通信速度が低下することがあります。パソコンやスマホは、性能が不足するとデータ処理に時間がかかり、体感速度も遅くなりがちです。
また、OSのバージョンが古く、アップデートされていないと、動作が重くなる原因にもなるため注意しましょう。長期間アップデートしていない状態では、アプリの動作にも影響しやすく、結果として通信全体の遅延につながりかねません。端末の状態を定期的に見直しておくことが大切です。
周辺機器の問題
周辺機器が古いままだと、光回線の速度が遅くなる場合があります。とくに、長期間使用しているWi-Fiルーターは劣化しやすく、不具合やエラーが発生すると通信が不安定になりがちです。
また、機器自体に問題がなくても、置き場所によって電波が遮られてしまうことも少なくありません。壁や家具の近くは電波が弱まりやすいため、周辺機器の配置や利用環境は定期的に見直すと良いでしょう。
配線方式の問題
配線方式には「光配線方式」「LAN配線方式」「VDSL方式」の3種類があります。ご自宅がどの配線方式かは、ケーブルを接続している壁のコンセントに書かれた表記を確認することで判断できます。
LAN配線方式やVDSL方式を利用している場合は、光配線方式と比べて速度が遅くなりやすい点に注意が必要です。とくにVDSL方式は電話回線を使うため、高速通信にはあまり向いていません。
配線方式の確認や変更方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
>>LAN配線方式とは?通信速度や接続方法、メリット・デメリットを解説
>>VDSL方式とは?光回線方式との違い、工事や変更方法について
回線の問題
夜間や人口の多い地域では利用者が集中しやすく、回線が混雑して速度が低下することがあります。これは、多くの利用者が同時に通信を行うことで、道路の渋滞と同じように処理が追いつかなくなるためです。
また、回線事業者側で障害が発生している場合も、通信が不安定になることがあります。障害が起きているか確認したいときは、回線事業者の公式サイトをチェックしてみましょう。多くの事業者は「障害情報」ページを設けており、問題が発生している場合は公式サイトやSNSで告知しています。
光回線の速度が遅いときの7つの対処法
光回線の速度が遅いときの対処法は、以下の7つです。
・使用端末やルーターの再起動
・使用場所やWi-Fiルーターの設置場所の変更
・接続機器の数を減らす
・接続方法の変更
・使用時間帯の変更
・使用端末や周辺機器の買い替え
・乗り換えやプランの見直し
それぞれの対処法について、詳しく解説します。
使用端末やルーターの再起動
長時間稼働している端末やWi-Fiルーターは、内部にデータが溜まって処理が追いつかなくなり、一時的に通信が不安定になることがあります。そのため、パソコンやスマホだけでなく、Wi-FiルーターやONU(光回線終端装置)も再起動することで、速度が改善する可能性があります。
特別な設定は必要なく、今すぐ簡単にできる対処法のひとつです。通信が遅いと感じたら、まずは使用端末やルーターの再起動を試してみましょう。
使用場所やWi-Fiルーターの設置場所の変更
インターネットを利用する場所やWi-Fiルーターの配置によっては、電波が弱くなり、通信速度が低下することがあります。使用場所や配置によって速度が低下する場合は、Wi-Fiルーターを電波が届きやすい位置へ移動させることで改善が期待できます。
また、次のような場所は、Wi-Fiルーターの設置には不向きなので注意しましょう。
・周りに障害物が多い場所
・部屋の隅
・窓際
・家電製品の近く
電波の届きやすい置き場所については、以下の記事をご覧ください。
>>Wi-Fiルーターの置き場所はどこが最適?電波が弱いときの対処法も
接続機器の数を減らす
複数の端末を同時に接続していると、速度が低下することがあります。これは、スマホ、パソコン、ゲーム機など複数の端末で同時に通信を行うことで、利用帯域が圧迫されてしまうためです。
速度が遅いと感じたときは、不要な端末のWi-Fi接続を切断しましょう。とくに、自動接続になっている機器はバックグラウンドで通信していることがあるため注意が必要です。
接続方法の変更
無線接続が不安定な場合は、電波干渉の影響を受けにくい有線接続に切り替えることで、速度が安定しやすくなります。
また、無線接続を利用する場合は、2.4GHzと5.0GHzの周波数帯を切り替えることも有効です。2.4GHzは遠くまで届きやすいですが、電波干渉も受けやすいです。5.0GHzは障害物に弱いものの、高速通信に向いています。
| 周波数帯 | 速度 | 電波干渉 | 障害物干渉 | 対応ルーター |
| 2.4GHz | 普通 | 受けやすい | 受けづらい | 多い |
| 5GHz | 速い | 受けづらい | 受けやすい | 普通 |
使用環境に合わせて周波数帯を選ぶことで、より快適な通信が期待できます。
使用時間帯の変更
夜の8〜10時ごろは、多くの家庭がインターネットを利用するため、回線が混雑しやすく速度が低下しやすい時間帯といわれています。利用者が急増することで回線の処理が追いつかず、通信が重くなってしまうためです。
もし速度低下が特定の時間帯だけで起こる場合は、混雑する時間を避けて利用することで改善が期待できます。動画のダウンロードや大容量ファイルの送信は、回線が比較的空いている時間帯に行うと良いでしょう。
使用端末や周辺機器の買い替え
Wi-FiルーターやLANケーブルが古いままだと、光回線の性能を十分に発揮できず、速度低下の原因になります。とくに、LANケーブルには規格があり、対応できる最大通信速度が異なるため注意が必要です。CAT6やCAT7のケーブルであれば高速通信に対応できますが、CAT5以下だと十分な速度が出ない場合があります。
| カテゴリ | 最大伝送速度 | 伝送帯域 |
| CAT 5 | 100Mbps | 100MHz |
| CAT 5e | 1Gbps | 100MHz |
| CAT 6 | 1Gbps | 250MHz |
| CAT 7 | 10Gbps | 600MHz |
また、Wi-Fiルーターも長年使うと劣化し、不具合が起きやすくなるため、買い替えを検討すると良いでしょう。
機器を見直しても改善しないときは、回線事業者やプロバイダへ相談し、状況に合ったアドバイスを受けるのがおすすめです。
乗り換えやプランの見直し
ここまで紹介した6つの対処法を試しても改善しない場合は、光回線の乗り換えやプラン変更も検討しましょう。契約している最大速度が遅い場合は、5ギガや10ギガなど、より高速なプランへ変更することで改善が期待できます。
また、どうしても速度が改善しない場合は、別の事業者に乗り換えることで速度や安定性が向上する場合もあります。プランや事業者の見直しは、根本的な改善につながる可能性が高いため、有力な選択肢の一つといえるでしょう。
光回線の速度が遅いならプラン変更や回線の乗り換えもおすすめ
光回線の速度は、利用環境や機器の状態に大きく左右されます。まずは、使用している機器の再起動やルーターの設置場所、接続台数の見直し、有線接続への切り替えなど、簡単にできる対処法から試してみてください。
それでも速度が安定しない場合は、より高速なプランへの変更や、混雑の少ない回線への乗り換えがおすすめです。自宅の利用状況に合ったプランを選び直すことで、ストレスの少ない快適なインターネット環境にぐっと近づけるでしょう。
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